Instagramでバズを起こしたロケット写真の撮影は、カメラ歴1年半の16歳
DIGITAL CULTURE2016年8月18日。フロリダのケープ・カナベラルから発射された人工衛星打ち上げ用ロケットDelta IVが満月の空に美しい弧を描いた夜、ソーシャルでは1枚の写真がバズを起こしていた。
エネルギーに満ち溢れた炎とロケット、雲海の如き白煙、完璧な構図とバランスでその瞬間を切り取ったのは、John Kraus。16歳の少年である。
カメラ歴わずか1年半という彼の愛機は、決して高価なものではない。本人曰く、「何か趣味を持とうと適当に購入した」Nikon D3300の18-55mmレンズキットといくつかの付属品。合計でも500ドル(約5万1500円)程度である。ロケットを撮影するきっかけを聞いてみたところで、「ちょうど1カ月後にSpaceXのFalcon 9の打ち上げがあったから、撮ってみたら面白いんじゃないかと思った」と気負わぬ返事だ。
しかし彼の写真からは、あふれ出る才能を感じずにいられない。以下は2016年8月14日、JCSAT-16を打ち上げるFalcon 9を撮影したものだが、弧を描く光の筋がまるで刃のように美しく空を斬りつけている。
もちろん、ロケット発射の現場に立ち入ることはできない。Johnの撮影もリモートだ。「怖かった経験はなかったかい?」そんな質問は、彼にとってあまりに拙く無粋すぎたのかもしれない。「ありません。カメラを回収して写真を確認するまでは、ナーバスになりますけどね」
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