DJはなぜ「AI」と向き合わなければならないのか? 人工知能DJイベント「2045」:10/27開催
DIGITAL CULTUREライゾマティクスリサーチの真鍋大度とQOSMOの徳井直生が仕掛ける、人工知能のDJイベント「2045」。その最新版「2045 ☓ LIFE PAINT Supported by VOLVO CAR JAPAN」が、10月27日(木)代官山のUNIT/UNICEで開催される。
「2045」は今回で5回目を迎え、西暦2045年に起こると言われる「シンギュラリティ」によって変わる音楽の表現を、テクノロジー、プログラミング、ビジュアル、ライブを組み合わせて追求する、実験的なパフォーマンスイベントとして続けられ、毎回異なる取り組みやゲストから音楽とテクノロジーの新たな形を探っている。
AI-DJ event 2045 Generation #4 at Kyoto Okazaki Loops from Qosmo on Vimeo.
イベントは、人工知能DJイベントを呼ばれるが、テクノロジーとアートの実験場だ。刻々と変化するサウンドとビジュアル体験が巨大なインスタレーションのかたちで会場内を彩る一方で、暗闇に置かれた無数のラップトップにかじりつくプログラマーたちとディスプレイやケーブルが散乱する一角は、きわめて特異な空間と化す。「2045」の新しい表現を実験する「Sonar」やLAの「Low End Theory」とも共通する、急激に進む音楽とテクノロジーの歩み寄りから新体験を生むという世界的なムーブメントの一つと捉えることも出来る。
DJは人工知能で消えるのか?
人工知能を活かし、人とアルゴリズムがたリアルな音楽空間を作る試みを、DJingで行なうアプローチは、人工知能がDJ(や他の仕事)を代替してしまうのではないか?という疑問に対してあらゆる選択肢や可能性を示してくれる。
人間にしかできない選曲、フロアの盛り上げといった人間的な感性に訴えかける音楽の楽しみ方が、未来では消えたらどうなるだろうか? そんなことを考えるようになるかもしれない。
今回の「2045」では、ライブDJとボルボが手がける「VOLVO LIFEPAINT」プロジェクトのコラボレーションが実現した。
LIFEPAINTは、吹きかけた部分だけが暗闇で光る特殊なスプレーで、自転車での利用からプロモーションまで、幅広い応用が期待される。今回は真鍋大度とアメリカ人メディアアーティスト、ザック・リーバーマン(Zach Lieberman)によるライブインスタレーションが同時に行われる。
今回の「2045」では、[Human]と[AI]によるDJプレイに加えて、[AI + Human]のプレイがある。DJと人工知能との付き合い方は、未だに未知数だが、最も大きい可能性を秘めている分野かもしれない。例えば、DJと人工知能の垣根が無くなれば、音楽体験の多様化や相関関係がさらに進むかもしれない。しかし、そのためにはもっと音楽デビューしたての人工知能という存在を知らなければならない。その可能性に目を向けるプログラマー兼DJは、世界でも数少ない。「2045」が提示する音楽とテクノロジーの将来についてのビジョンからは、DJingをハックすることから、人工知能との付き合い方を知ろうとする問題意識が見えてくるはずだ。
イベント概要
開催日:2016年10月27日 (木) 20:00-23:00 OPEN 19:30 / START 20:00
会場: UNIT/UNICE
入場料: 一般 1,000円 / 学生 500円
チケット チケット販売アプリ Peatix で販売中。
Time table
20:00 : [Human] DJ : Chocola B [Human] VJ:Kazuaki Seki
20:45 : [AI] DJ/VJ:Rhizomatiks Research
21:30 : [AI + Human] DJ : AI + Nao Tokui B2B, Visualization: Shoya Dozono (Qosmo)
22:15 : [Human] LIVE : Zachary Liberman + Daito Manabe+ Setsuya Kurotaki
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