現代テクノと高密度な工作機械の相性は? 「INDUSTRIAL JP」はアナログ芸術を極めた音楽プロジェクトだ
DIGITAL CULTURE巻く。曲げる。切る。巻く。曲げる。切る。そこに、音を足す。
巻く。曲げる。切る。鳴らす。巻く。曲げる。切る。鳴らす。テンポもグルーヴもぴったりと合う。
ねじ1つ、バネ1つに込められたインダストリアルエンジニアリングなストーリーを、インダストリアルサウンドで表現するという新しい試み。この融合理論を推進しているのがINDUSTRIAL JPだ。曰く、「日本の町工場をレーベル化するプロジェクト」という。
主役は、日本のテクノロジーを支える高い技術力を持った町工場。
その美しく、緻密な製造過程から生み出される音と映像を、
気鋭のトラックメーカーがリミックスし、作品化していきます。
最先端のテクノロジーとミュージックがシンクロする快感をぜひ体感してください。
過去には3K(キツイ、キタナイ、キケン)とされた職場。しかし高精度でありつつも高い量産技術を持つ日本のものづくりの根幹をなす現場に、INDUSTRIAL JPはエレクトリカルなスポットライトを当ててきた。工場内でレコーディングした機械音を素材として、世界中で活躍するDJ TASAKA、Dorian、Gonno、Sountrive、Cherryboy Function、Inner Scienceといったトラックメイカーの手によって組み上げられたサウンドが、甲斐甲斐しく働く工作機械の姿と合わさるPV群が誕生した。
1つ、注意を。この先は、いつまでも見続けたくなるコンテンツの集合体だ。仕事は終わらせた? トイレにはいった? 飲み物は用意した?
小松ばね工業☓DJ TASAKAによる「KOMATSU BANE」。
一本の針金を、四方八方から機械の手が曲げて、巻いて、切っていく。ときおり入るジェットサウンドに大田区を強く感じさせる。
各コンテンツはスマートフォン向けの縦位置、PC向けの横位置がある。横位置のものは是非とも字幕をONにしてほしい。黙している工作機械たちが何をしているのか、そのルーティンがわかる。
浅井製作所×Dorian「ASAI NEJI」。
40万本/日というねじが踊る。均一なステップで削られ、叩かれ、並べられる。
新栄工業×DJ Gonno「SHIN-EI Press」
曲げ、穿たれ、切られていく。何千、何万というパーツを150トンものパワーで象っていく。
坂本製作所×Cherryboy Function「SAKAMOTO Metal」
職人の手によりアナログなトーンで切り、穿ち、削っていく。螺旋の道がパーツ内部に刻まれる。
五光発條×Sountrive「GOKO BANE」
目に触れることのない指先サイズのパーツを成形するために、金属の手が素材を曲げ、巻き、切る。
岩佐歯車製作所×Inner Science「IWASA HAGURUMA」
切り、刻み、削る。マシンオイルの滝にさらされた歯が1つ1つ、仕上がっていった。

一定のリズムを刻み続けてきた工作機械とエレクトロニカルなトラックがこんなにも合うとは。マシンメイドな世界観が好きならばファイルを手に入れてみよう。OTOTOYで24bit/48kHzまでのハイレゾトラックもゲットできる。
目的と価値消失
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