【シリコンバレー・ファッションショー】ファッション・ハックの組み合わせで遊ぶ
DIGITAL CULTUREシリコンバレーで行われるファッションショーは一風変わっている。
ハイブランドの華々しい新作コレクションの発表の場ではなく、ロボットやドローンなどがショーに登場し、ファッションと最新テクノロジーの融合が披露される「シリコンバレー的な」ファッションを披露する場だ。
10月に開催された「Silicon Valley Fashion Week?!」は、一般にも解放され、約30ブランドが展示。20ドルのチケットは完売し1500人が参加した。CADプログラミングでデザインされ3Dプリンターで出力されたドレス、スマートフォンで光をコントロールできるLEDライトで装飾されたフォックスファーのコート、ヘッドフォンとネックレスが一体化したアクセサリーが披露された。


ウェアラブルデバイスを着用したマネキンの頭やハンガーを付けたDJI Phantomのドローンがランウェイを飛ぶ、"ドローン・モデル"も披露された。



Photo via @aandeeg
ブランドや企業では、Dilek Sezen、Switch EmbassyをはじめPebbleやAdobeなど、多彩なメンツが揃った。主催はサンフランシスコで、ファッションデザインのアイデアをクラウドソースする、ファッション・コミュニティ「Betabrand」だ。
テクノロジーというツールを用いてファッションデザイナーはどんな洋服を創り出すことができるのか?
デザイン画を起こして2次元でパターンを引く世界から、CADで自由に服を3次元に創造することができるようになった。そしてプログラミングを駆使した服やバッグ、靴は、LEDをパターン別に光らせたり、ARやプロジェクションマッピングと融合させることだってできる。将来、気分や用途に合わせてパターンを好きにカスタムできる服が自宅の棚に置かれる日がくれば、飛躍的に服の数が減らせるかもしれない。
ファッションをテクノロジーでハックするトレンドは、ここ数年で急激に進化してきた領域だ。固定化されてきたファッションの境界線をデジタル化の波が曖昧にしている。テクノロジーに完成という概念が成り立たないように、ファッションもまた時代と共に常に進化する存在だ。まだ衣服と技術の組み合わせは着地点どころか、方向性を模索しだしたばかりだ。また来年のシリコンバレーのファッションショーでは新しい技術が実装されているだろう。
目的と価値消失
#カルチャーはお金システムの奴隷か?
日本人が知らないカルチャー経済革命を起こすプロフェッショナルたち