IKEA製難民シェルターが、「最高の発明品」に選ばれた理由
IDEAS LABある日突然家を失う理由はさまざまだ。火事、地震や津波などの自然災害、そして戦争。人間が基本的な生活を営むためには、最低限の衣食住を確保する必要がある。難民支援といえば、食料や衣料品の配給をイメージするが、雨露をしのぐ住居の存在も人間の生存には不可欠だ。
国際NGOハビタット・フォー・ヒューマニティは建築技術を提供し、現地の人たちのコミュニティと協力しながら住宅を作る活動をしている。また、無利子・無担保で費用を融資することで、被災者が無理なく新しい生活を立て直す支援もしている。
だが、中東やアフリカなどの紛争地など大量の難民が発生する地域では、できるだけ早く大量のシェルターを用意しなければならない。それを支援している企業のひとつが、IKEAである。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)との協働で、IKEAは4時間で組み立てられる高品質なシェルター「Refugee Housing Unit」(RHU)を開発した。

『Better Shelter』と呼ばれるこの難民用キャビンは、ダンボール詰めされた資材を特殊なツール無しで組み立てができ、従来のシェルターと比べ運送の手間が低く抑えられる。IKEAが創業時から蓄積してきた、組み立て式でコンパクトに収納・輸送ができる低コストな家具づくりのノウハウが活きたのだ。

IKEAはこれまでも積極的に社会貢献活動を行ってきた。2014年2月〜2015年12月にかけて行われたキャンペーン「難民キャンプに明かりを届けよう」では、約39億円をUNHCRに寄付した。2003年から毎年行っている「Soft Toys for Education」はソフトトイの収益の一部を、学校に行けない子どもたちを支援する教育プログラムに寄付をし、すでに1200万人の子どもたちが支援を受けている。
"..shelter has been redefined through constant movement or escape.." #BetterShelter displayed at @MuseumModernArthttps://t.co/V9jSoAIcmipic.twitter.com/X58VdU9Ayb
— Better Shelter (@Better_Shelter) November 22, 2016
『Better Shelter』は、ニューヨーク近代美術館やロンドンのデザイン・ミュージアムが主催した「難民」をテーマにしたエキシビションにも出展された。さらに、タイム誌は、「2016年最高の発明品」の1つとして、PlayStation VRやナイキのHyperadapt 1.0などと並べて『Better Shelter』を称賛したのだった。
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