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音を操る魔術師になれるVR楽器『SoundSpace』

IDEAS LAB
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フリーライター武者良太
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VR/ARの技術を用いた楽器演奏システムは以前から提唱されてきた。たとえば情報処理学会のインタラクションでは今までに、「高速ビジョンに基づく仮想楽器システム」や「VRエンタテイメントに向けたエア楽器システム」という論文が発表されてきた。

しかし、この2つの論文は既存の楽器をバーチャルで演奏しようとするものだ。

Ray Liが率いる『SoundSpace』は違う。彼はVRのシステムとグラブ型コントローラ、フットペダルを用いて、ドラム、ベース、シンセ、メロディを一人でコントロールできる統合型の音楽システムを構築している。

手の高さで音階を、横の位置でエフェクトを操作。楽器を持っていないのにこれだけリッチな音楽空間を作れるというのが素晴らしい。

HTC VINEを用いた『SoundSpaceVR』も開発している。これを見る限り、仮想空間内にトラックごとの空間を配置、両手のコントローラで空間に触れることで各楽器音をコントロールできるという仕組みのようだ。

アコースティックな楽器はその構造からくるサウンドが重要。デジタルな楽器は様々な音を鍵盤やパッドなどスタンダードなユーザーインターフェースで操作できるのが肝だった。

『SoundSpace』と『SoundSpaceVR』が実現しようとしているのは、楽器におけるユーザーインターフェースの革新だろうか。身体を使った表現で音楽を紡げるのならば、パフォーマーからの期待も大きいだろう。ダンサーにも体験してほしいし、何よりも子供にも演奏してもらいたい。VR HMDを使わない『SoundSpace』ならば全年齢が対象となるし、子供たちの瞬発力ある発想がどんな音を重ねていくのかは興味深い。